古いサイトを一新したいと思い、制作会社にリニューアルサイトを内容は古いサイトをもとに新しいデザインで新規ドメインで作ってもらいました!そこで迷いが生じています。301リダイレクトをしようと思うのですが。。。
目次
301リダイレクト(URL転送設定)についてSEOの観点でのアドバイス)
【お悩み・相談事】
サイトリニューアルを新規ドメインで行いました!新しいサイトは不必要なページを作らずにスリムなホームページを構築!そこで次の段階として、301リダイレクト(URL転送設定)なのですが、両者のページ数が釣り合いません。
元サイトには多くのページ数(60ページ以上)が乱立している状態ですが、新サイトのページ数(10ページ前後)はかなりスリムになります。
301リダイレクト(URL転送設定)を行うにあたっては、これら乱立している元サイトのページを、新サイトのページに紐付けないといけないのですが、あまりも乱立している元サイトのページ数が多いため、新サイトと不自然な紐付けをするぐらいなら、無理に301リダイレクト(URL転送設定)を行う必要はないのではないか?という疑問が湧いています。
新サイトに、SEOに悪影響を与える不自然なURL転送をするようになるのではないか?と心配しています。
対象サイト
(元サイト)https://AAA.com(60ページ以上)
(新サイト)https://AAA.net(10ページ前後)
質問事項
①このような元サイトと新サイトのページ数に釣り合いが取れない場合、不自然なURL転送をするべきか。
②もし、元サイトから新サイトへ301リダイレクト(URL転送設定)を行った場合、SEOの評価は元サイトの構成にもとづいて行われるのか。新サイトにもどづいて行われるのか。
③今回の301リダイレクト(URL転送設定)を断念し、新サイトと並行して運営していく方がいいのではないか?
301リダイレクト(URL転送設定)の基本的な傾向
今回の件に限らず、一般的に301リダイレクトでの検索順位の傾向をお話しさせていただきます。
サイト引っ越しにおけるSEO効果
301リダイレクト行うのは一番正しい方法です。この方法以外は、やむを得ずの方法になります。
301リダイレクトを行うと検索順位は、一般的には下がります。
下がる要因は、いくつかありますが、基本的な考えとしてはGoogleがサイトを再認識するためです。
同じ内容の場合、元サイトより順位が上がることは基本ありません。
原因の一つに、ドメインパワーが違うことがあげられます。新しいサイトは新しいドメインを使うため、今まで使っていたドメインよりも歴史がないためです。
歴史が長いサイトは信頼度のポイントに加点がつきます。新規ドメインにはそれがないため、スタート時点で旧サイトに劣ることになります。
引っ越し後の検索順位
優良サイトの場合、または低品質サイトでない場合は検索順位が2週間から1か月くらいで元の検索順位に落ち着いてきます。
ここで下がり続けたり、上がらない場合は、301やドメインが悪いのではなく、サイト自体または記事に低品質記事があることをGoogleが見つけたことになります。
今まではアクセスの無い記事(URL)に対してはスルーしていたGoogleが、引っ越しをしたことですべてのページを再把握します。
この時、低品質記事があれば当然ながらマイナスポイントになります。この場合、検索順位が落ちることはあっても上がることはありません。
ポイント
記事を301で引っ越しする際は、低品質記事は切り捨てる。301しなくていいです。新しいサイトに記事自体を作らない。
無理にトップページに301を掛ける必要もありません。
以下、追加の質問についての注意点
>>もし新サイトに対応しない旧サイトのページは、新しいサイトのトップページに「リニューアルしたことが分かる告知」を記述して、そこにリダイレクトするのが無難なのか?
上記の場合は、低品質ページをすべてトップページに持ってくるようになっていますが、これはNGとなります。
301リダイレクトでやりがちなことですが、Googleはこの行為をハッキリと非推奨と答えています。
低品質ページは削除(新しく作らない)して301リダイレクトも行わない。考え方として低品質ページを無理に引き継ぐ必要はありません。上記の場合は、たくさんある低品質の記事のSEOパワーをトップページが受けることになり、トップページのSEOスコアが下落します。
新しいサイトになって、旧サイトの低品質ページ(URL)にアクセスがあった場合、リダイレクトされないので404エラーになりますが、全く気にする必要はありません。もともとアクセスの無い記事だと思うので削除したことをGoogleに伝えてあげる方が有益です。
もし、404エラーが気になる場合は、新しいサイトに「サイトマップ」のページを作ってそのページに流し込めばいいです。推奨はしません。サイトマップのページはNOINDEXにしてもしなくてもどちらでも構いません。
どのページを切るか
Googleアナリティクスでアクセスのあるページを調べます。ランディングページを(1か月分)調べます。
ここの指数でアクセスが発生していないページは切り捨てても良いと思います。(最後は1ページづつ目視で確認ください)
ただし、有益なページからリンクをたどって訪問される参照ページなどは必要です。
次にディレクトリで調べます。訪問されたページがすべて表示されます。まったくアクセスの無いページは表示されません。
この指標も参考にしてください。ランディングページ(検索から訪問されるページ)ではアクセスがなくても、リンク経由でアクセスがあるページがあります。これらのページは目視で1ページづつ確認して取捨選択してください。
回答
質問事項
①このような元サイトと新サイトのページ数に釣り合いが取れない場合、不自然なURL転送をするべきか。
②もし、元サイトから新サイトへ301リダイレクト(URL転送設定)を行った場合、SEOの評価は元サイトの構成にもとづいて行われるのか。新サイトにもどづいて行われるのか。
③今回の301リダイレクト(URL転送設定)を断念し、新サイトと並行して運営していく方がいいのではないか?
①について
釣り合いが取れるか取れないかよりも「大事なページは引き継ぐ、低品質なページは切り捨てる」をポイントにしてみてください。現在アクセスの多いページは、新しいサイトにも作る方がよいです。低品質なページは301リダイレクトを行わない。新しいサイトにも連れてこないようにする。
②について
301リダイレクトを行った場合、元サイトの構成ではなく元サイトのページに対してのSEOパワーを引き継ぎます。
その後、新しいサイトが自らのSEOで評価されるようになります。
各記事のブラッシュアップや文量増量などを301を行う今回のタイミングでおこなっておくと、Googleがクロールして評価を上げた場合、その後の検索順位は元サイトよりも上がる傾向になります。
③について
同じ内容のサイトやページを見せ方やデザインだけ変えて並行させて運営させる場合(301を行わない場合)、新しいサイトがおおむねコピーコンテンツとして認識され検索結果に挙がってくることはありません。評価されません。残念な結果に終わると思いますので並行して運営することはお勧めできません。
301を意識したサイトリニューアルの手順について(参考までに)
新旧両サイトのパーマリンクに気になる点があります。
たとえば
料金表のページ
元サイト: https://AAA.com/price/
新規サイト:https://AAA.net/ryoukin/
▲料金ページのパーマリンク(末尾URL)が異なっています。
制作手順に少し問題があったかもしれません。これは、制作者が請け負った時点では分からない場合もありますし、301に精通していないと分からないことですし、この機会にパーマリンクを変更したかった場合などがあるので、一概に依頼者・制作者の責任ではありません。
きちんと301リダイレクトを設定すればSEOには影響はありませんが、ページごとに301リダイレクトの記述をする必要があり、少し面倒です。
正しい手順
元サイトのコピーデータを作って新しいドメインに挿入する。これで元サイトと全く同じミラーサイトが出来上がります。
この後、テーマを変えたり、削除ページ、新規作成ページを加えるようにすると残った既存のページはすべて同じパーマリンク(末尾URL)になります。これでサイト全体を301リダイレクト掛ければ記述自体は3行くらいで済みます。前頁対応の301リダイレクトを記述する必要がなくなります。
元サイトにあって、新サイトで削除したページは、リダイレクトできずに404エラーになりますが、気にしなくていいです。もともとアクセスがないページはアクセスがないのでエラーが出ること自体が稀です。大事なことは低品質記事を引き継ぐ必要はないということです。
参考になれば幸いです。